めくるめく民芸の世界にめろめろ。
盛岡城跡公園と大通りの入り口横にある「盛久ギャラリー」。
明らかに素敵な雰囲気で気になるけどなんか入りにくい…と思っていませんでした??かつては私もそうでしたw
しかし思い切って覗いてみると、100年以上の歴史のある、建物自体が美術品のようなすごいギャラリーなのです。
私は民芸ヲタですが、民芸好きでなくてもこのセンスの良すぎる素敵な建物には惹かれてしまうと思います。
調度品や掛けられた絵のすべてが見逃せません。
かつては盛岡を代表する老舗旅館だった「盛久」。
昭和23年には棟方志功が逗留し、その時残した版画、肉筆画、書までここにはあります。
その後28年に伊東安兵衛設計で民芸建築に大改装されたらしいのですが、白い壁に映えるこげ茶色の梁は、大工さんが木を削った釿(ちょうな)のあとが美しい。
60年使い込まれた民芸家具類は鼻血が出そうなくらいかっこいい。
かの柳宗悦やバーナード・リーチまで宿泊したというのですから驚きです!文化人に愛されすぎです。こんなところが盛岡にあったとは。
和洋折衷が心地いい応接間。
「盛久ギャラリー」には展示室が2つあって、ひとつは応接間で、目を引く立派な暖炉があります。さり気なく掛けられた南部鉄器の湯沸かしも似合いまくり。
暖炉の上には岡本太郎大先生の母親の岡本かの子の詩と、それに’震い付くように感動して彫った’棟方志功の版画。ため息が出ちゃいます。
こちらの部屋は開放されていて、イベントが無いときは棟方志功の作品や民芸品が展示されているそうです。
民芸美が詰まった「柳宗悦の部屋」
ついにこのブログサイトが役に立って、今回特別に2階の元旅館の宿泊室を見せていただくことが出来ました…!感動。。
こちらは「柳宗悦の部屋」。彼が逗留した時のままの姿で残されているそうです。
宇山博明の掛け軸や民芸の器が並べられ、窓からはお庭のあんずの木が見えました。
特にこの椅子に心を射抜かれた私…。
建て付けが部屋ごとに違う「バーナード・リーチの部屋」
もう一つは、バーナード・リーチ著書「日本絵日記」に詳細に書かれているというお部屋。こちらも当時のままだそうです。
さっきの「柳宗悦の部屋」とは間取りだけでなくふすまの大きさや窓の形など建て付けが異なりました。おしゃれです…!
展示会、ライブ、ダンスまで行う
文化活動のギャラリー。
2007年からは民芸建築の保存も兼ねてギャラリーとして生まれ変わったそうですが、実に様々な催し物が行われているそうです。
建物も一緒に鑑賞できるなんて贅沢ですね。
スリッパが旅館時代のものだったり、お部屋についた呼び出しボタンや室内灯のスイッチも古くて素敵でした。ぜひ探してみてください。写真を撮りたくなるような、絵になる古風な佇まいです。
次はあなたも、きっと覗いてみてください。
ギャッベ展開催中。
お目当ての一つは今日から開催されているギャッベ展。
イラン周辺の遊牧民の織る、羊毛のふわっふわの絨毯やマットで、目下収集中です。
一つとして同じものがないので、出会いも楽しみの一つです。
トルコのカップでトルコのアップルティーを頂いたのですが、今まで飲んだアップルティーの中で一番美味しかった…。
ギャッベ展、今月23日まで開催しています。