コンクリート打ちっぱなしに裸電球。無音の空間に訪れる不思議な心地よさ。
一度足を踏み入れたら忘れられない空間です。
昼間でも店内は暗く、高い天井がからぶら下げられた裸電球が無音の店内を照らします。
使い込まれたインテリア、一見無造作に並べられた食器類に、時間が止まったかのような静けさ。
言葉や写真では伝えきれません。昔よく通っていた、目黒にあるアントニン・レーモンドの聖アンセルモ教会を思い出しました。
静謐で緊張感があるのに、心は静かに落ち着いていく場所なのです。
入る前から高まる期待感!
中津川沿い、上ノ橋のすぐ横にあります。
何度も通った場所だったのに、紹介して頂くまでは全然気が付きませんでした。
ひっそりと看板が出ていますが、その様子に入る前からドキドキでした…!
ご飯の美味しさはもちろんなのですが、個人的に味わい深い雰囲気のお店が大好きです。
はたしてその期待は裏切られることはありませんでした。
ご飯はシンプルに3種類。
ご飯のメニューは3種類。
玄米ご飯、煮魚、卵焼きやおひたし小鉢など5品のおかずとお味噌汁の「くふや弁当」¥1,400。
もっと豪華に「くふや定食」¥3,200、お酒を飲む方には「くふや膳」¥3,200。
他にはデザートに焼きリンゴやパウンドケーキそれぞれ¥500、コーヒー紅茶もあります。
3日以上寝かせて
ふわふわになる玄米ご飯の「くふや弁当」。
なんと3日間も水につけておくそうです!そうすると発芽して甘みと栄養がますのだとか。なによりも玄米ご飯なのにその柔らかさにおどろきました。お味噌汁も、この御飯も30年変わらない製法だそうです。
この日のお魚は鯖、お漬物はヤーコンでした。お店で使っている野菜は盛岡の食材を使っているそうです。
お味噌汁のお味噌は盛岡の味噌3種類を合わせたオリジナルブレンドで、具が独特です!初め何かわからなかった。ぜひ食べて何か確認してみてください。
店主一番のおすすめは
「焼きリンゴ」。
一番おすすめはこの焼きリンゴだそうです!
厳選のりんごまるまる一つを使い、牛乳、卵、砂糖だけで作ったカスタードクリーム。
このクリームがりんごの酸味と合う、懐かしい甘さ!確かにこれは癖になりそう。
使い込まれて、磨き上げられた食器棚やテーブル(大きいテーブルは、移転前のお店の扉だったそう!)が見事です。実際にご飯を炊いているルクルーゼや、定食の食器に使っている曲げわっぱが並んでいます。
開店してからメニューも道具もほとんど変えていないそう!これってなかなかできないことですよね。ご主人はとっても話しやすくて、盛岡のおすすめのお店や場所をたくさん教えて下さいます。
ちなみにお子様は入れません。この個性をぜひこれからも守っていただきたい素敵なお店です。