「調和」
盛岡で知らない人はいないのではないだろうか。もしかしたら行ったことのない人もいないかもしれない…!
昔からある、昔のままある。きっとこれからも変わらない。
このブログを始めた頃から、いつか絶対書きたいと思っていた喫茶店、「珈琲六分儀」。
店内にあるものすべてが宇宙のように調和してて、ここで過ごす時間は外の時間とはなんか違う流れ方をしているような気までしてきます。
「普遍」
六分儀といえばシャンソン、シャンソンといえば六分儀。
お店ができてから41年、ずーーーと使っているレコードプレイヤーだそうです。レコードも当時のものそのまま…!
レコードは30分位で終わってしまうので、そのたびに手でレコードを変えなくてはいけないそうです。それを41年…なんか感慨深いものがあります…!
とある50代のお姉さんが、まだ学生だった頃このお店にシャンソンを聞きに来ていたという話をしてくれたことがありますが、まさにその時と何もかわらない音楽がここには流れ続けているのですね。
「美人」
ストレートコーヒーが6種類ほどあります。それ以外にもカフェオレやウィンナコーヒー、アイスコーヒーなどがあります。
メニューには「可否」と書いてある。「コーヒー」だとチェーン店にいるサラリーマンを思い浮かべ、「珈琲」だと芸術かぶれのおじさまを思い浮かべ、「可否」だと手のきれいな美人を思い浮かべちゃうのは私だけでしょうか…。
紅茶も同じくらい充実してて、オーソドックスなのからブランデーティ、フローレンスティ、パキスタンティなんてのもあります。
喫茶店ならではのコーヒーフロートやレモンスカッシュ味、クリームソーダも完備。だいたい¥500〜600。
「循環」
六分儀はギャラリーでもあります。
主にご主人が書いた絵や版画が展示してあり、ちょいちょい入れ替わります。この色あせた壁が雰囲気あるキャンバスのようになって絵がまた映えます。
この壁もはじめは真っ白だったらしいです。
今は禁煙ですが、長年のタバコの煙でちょっとづつ色がついて、雑巾で掃除してたらこんな色になっていったそう。
確かドイツだったと思うのですが、喫煙率の高い国で、壁の色がタバコ色になるのはそのお店が長年お客さんに愛されている証拠だという話を思い出しました。
沢山の六分儀ファンが通い、お店は継続して、また私のように新しいファンができる。なんか見えない循環が垣間見た気がします。
「故郷」
ケーキはチーズケーキ、レアチーズケーキ、チョコレートケーキの3種類。¥350です。ホットサンドも4種類あって¥350〜400です。
そして気になるのがコーヒーとホットサンドのモーニング¥650。10:00〜11:00までしかやってないので、なかなか食べられない!
盛岡は私の故郷ではありませんが、どうしても盛岡に「帰る」という言い方をしたくなります。
きっとこんなお店が、お母さんのようにいつでも待っていてくれる気がするからかもしれません。
※2017年11月追記 現在は閉店いたしました